飛び出している栞

桜も梅も、菫も、新緑も。
まだ少し冷たい空気を含む盛岡。
春の声があちらこちらからしていて、それはあまりに一斉で全部は聞こえてないのかも。
でも全部は聞こえなくていいのだろうな。
目の前で揺れる桜や、光っている川の流れや、遠くに見える岩手山が美しいのを見ながら歩いてきました。

日中、とても静かな時間があって店内の本を一冊何か読もうと思って客席へ。
するとある文庫本から栞が少し飛び出していました。
時々cartaではこういうことがあって、わたしはこの飛び出している栞を見つけると
楽しみになって本を開いてみます。
どなたかが読んでこのページのことを伝えたい、と思いを残していったのかなと思って。
今日の本は大宮エリーさんの「思いを伝えるということ」でした。
この本は二つのエピローグから始まっています。

せっかく生まれたその思いは
誰かに伝えるといいと思うんだ

「思いを伝える意義」という二つ目のエピローグの所にその栞はありました。

なるほど。今日の嬉しい出会い。

続きが気になった方はぜひ手にとってみてくださいね。
思いを伝えることは時にとても怖いし恥ずかしいし、伝えなくてもいいやと思ってしまいます。
でもその自分の中に生まれた思いに気づいたときや
誰かから思いを伝えられたときや
自分の思いを伝えたときの喜びや心のふるえはさいこうです。
エリーさんと話しているみたいなこの本。好きな一冊です。

IMG_3226

 

2017.04.27|日々の手紙

検索

喫茶carta

© 2015 kissa carta