クロヌマタカトシさんの個展が終了しました

今日で5月も終わり。

5/5から始まったクロヌマタカトシさんの個展「北への手紙」も、先ほど無事に終えることができました。
最終日の今日は、お一人で、ゆっくりとクロヌマさんの彫像を眺め、お茶を飲み、にっこりされて帰られる、というお客さまが続きました。
「間に合った!」と駆け込んだ方、再びじっくりと見にいらした方も。

「cartaのフェイスブックのページでちらりと見たときに盛岡という土地で、盛岡のここで、このクロヌマさんという方の木彫が見たくなっていてもたってもいられず」と福島から駆けつけてくださった方も。
クロヌマさんが今回の展示で綴った「北への手紙」が届いている証拠の一つだなあと感じて嬉しくなりました。

お天気だったのが、雨が降ってきた午後。
店が終わる頃には雷も鳴ってきて、私たち二人だけで眺めるのもいいなと思っていたのですが、嬉しいことに最後の最後までお客さまが続きました。

クロヌマさんの彫像を眺めていると、自分の中に新しい目線と新しく生まれたバランスがあることに気づきます。
ものを見ているんだけど、自分を見ていることに気づく。
今回は喫茶店での展示ということで、クロヌマさんがひとつの席にひとつずつの彫像を置きました。この方法はcartaにとってはそれこそ新しい目線をもらったように思います。
席に座り、ひとつの彫像と何十分かを一緒に過ごす。
自分とものの距離や感じ方。
そのものがあることで自分がどんな気分になるか、もしかしてそれが自分が暮らす部屋にあったらどうだろう、そんなことを思い巡らすにはいい展示だったのではないかなと思います。
ものだけがあるわけじゃないですものね。
自分や家族もいるところで、コーヒーを飲んだり食事をしたり、夜お酒を飲んで帰ってきたとき、洗濯物を干すとき、それらが全て在って自分の毎日だよなあと思うのです。
そんな毎日に、このものがどんな作用をして、どんなバランスになるか。
そんなことを見つけられたり楽しめたら。

とにかく私たちが一番楽しませてもらったような気がします。

出会いの続く5月でした。
ご来店いただいたみなさまと、クロヌマさん、ありがとうございます。

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2016.05.31|日々の手紙

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